なぜ牛乳消費でしか、酪農を救えないのか?

(本投稿は羽畑メンバーへのメルマガでお届けした物で、一般にも公開すべきとの声が上がったので一般公開致します。)

最近、うちの実家の酪農が廃業し
そのツイートがとても多くの方に
反響を頂きました。

「酪農を救わさせて頂きたい」

いや、

「実家の酪農をなんとかしたい!」

と思ったのは8年ほど前でしょうか。

いろんなことを考えてきましたが、
やはり直接的に酪農の支援ができるのは
牛乳をとにかく多く消費するに尽きます。

恐らくあなたもよく聞く話かと思います。

本メールではなぜ

「牛乳を飲むことが唯一の支援なのか?」

ということを詳しくお話しさせて頂きます。

この理由を明白に理解することで
酪農への知識が深まり、
酪農への感謝や感情的に納得して
スーパーで牛乳を手に取って
いただけるんじゃないかと思っています。

「酪農を救うために、牛乳を飲んでください!」

って言われても「なんで?」ってなりますからねw

尚、僕の個人的な野望として
実家の酪農をどうにかしたい
という気持ちを持ち合わせていましたが、
羽畑としては酪農のみをどうにかしたい
という考えは一切持ち合わせていません。

一次産業や食糧安保の強化の一部として
お力にならさせて頂きたいと考えています。

「牛乳が健康に悪い」

「牛乳はアメリカから持ち込まれた」など

賛否はある所かと思いますが、
本メールの内容は強制するものではなく、
関心のある方に協力して頂ければと思っています。

前おきが非常に長くなりました。

まず結論です。

90%酪農家は自分で加工し製品を
販売することができません。
なので、牛乳を買うことでしか
日本の酪農家が卸した牛乳を
支援することができないのです。

1:なぜ販売できないのか?

2:なぜ加工品ではなく牛乳なのか?

3:緊急企画!!!

と言う感じで話そうと思います。

キーボードが壊れるんじゃないか
と思うほど気合を入れて書くので
あなたも気合を入れて

読んでください。

1:なぜ販売できないのか?

大きく3つの理由があります。

・資金面で無理

結論、販売するには
初期費用が最低2000万円は
必要になります。

今にも死にそうな酪農家に
2000万円の投資はできません。

と言うのも、牛乳を加工して
販売する場合、乳製品の食品衛生法に則って

進めていかなければいけません。

普通の飲食店よりも
乳製品なのでかなり審査も厳しく

それに伴い初期費用も高くなります。

・販売面で無理

酪農家の全国平均の所有頭数は
約100頭です。

搾乳しない牛が2割として
1頭1日25リットルが80頭で
1日放置すれば腐ってしまう生乳が
毎日2000リットル(kg)が搾乳されます。

それが毎日なので
必然的に毎日2000リットル分を
加工して販売しなければいけません。

かなり難しいです。

1割は加工して販売、9割はJAに出荷する
みたいなのができればベストですが、
そうもいきません。

・契約面で無理

基本的に酪農家は
各地域ごとの酪農協会と契約しています。

搾乳した牛乳は全て
出荷することが契約に
組み込まれていることが通常です。

なので、リスク分散で
はじめは少しずつ加工し販売、
うまくいったらだんだん規模を上げていく
という策が取れません。

全部を加工品にして売るか
全部をJAに出荷するか
の2択になるわけです。

以上。

・資金面で無理

・販売面で無理

・契約面で無理

と言うわけです。

無理と書いてますが、もちろん
大きなリスクをとって
勝負に出る方もいます。

ですが、現状、搾乳から販売までしている
農家は10%しかいません。

今現状、大変なのに
大きな勝負に出ることは
基本できないでしょうし

そもそも、現状JAや酪農協会から
大量借金をしながら運営してるほとんどの酪農家が
追加融資で大金の融資を受けられるはずもありません。

と言うことで、販売ができない理由でした。

はい、まだまだいきますww

次!!

2:なぜ加工品ではなく牛乳なのか?

(かなり大雑把な計算をしますので正確ではありません。
あらかじめご了承下さい。)

「牛乳を飲みましょう〜」

というとたまに、

「国産のチーズやバターでお菓子作りやってます!」

とおっしゃる方がいますが、

ごめんなさい、
これは日本の酪農家から卸された牛乳が
消費できていない可能性が高いです。

というのも、
飲料としての牛乳は国内酪農の生乳が
100%使用されています。

つまり、牛乳は国内自給率は100%です。

それに対し加工品は
およそ半分以上が輸入された
原材料が使用されています。

単純なイメージを伝えると、
牛乳を100円分買えば
国内酪農家に100円入る。

乳製品を100円分買えば
国内酪農家に50円入る。

ということです。

また、一般的に牛乳を加工しようとすると
脱脂粉乳とチーズの2つの原材料に分かれます。

1リットルの牛乳から約35gのバターと
約85gの脱脂粉乳が生成され
880gは水なので廃棄されます。

牛乳1リットルはスーパーで
買おうとすると約250円です。

に対し、1リットルの牛乳を売るのではなく
バターと脱脂粉乳にして
販売した時はどうでしょう。

バターはスーパーで
200gで450円で売ってるとすると
35gで79円。

脱脂粉乳は業務用で
1kg1500円で売ってるとすると
85gで127円。

計206円となります。

牛乳を1リットル販売した場合は250円。

牛乳1リットルからバターと脱脂粉乳を
生成して販売した場合は206円。

さらに、冒頭で話したように
牛乳の国内自給率は100%なので
250円が直で日本の酪農家の支援に繋がります。

バターと脱脂粉乳は約5割が輸入品なので
半分の103円が国内生乳を原料としてます。

しかし、生産工程が増えるので
牛乳に比べると何割かは中抜きが入ります。

仮に1割として、
90円が日本酪農家の支援に繋がることになります。

また
「国産バターを買ってます!」という人もいると思いますが、
日本の食品ラベルには原料の輸入国を明記する必要がなく
“どこ”で生産されたかの義務があります。

つまり、アメリカのチーズ原料を輸入して
北海道で加工しチーズにしたら
それは「北海道産」としてラベルに表記され
売り出されます。

日本酪農の生乳から生産された
チーズなのかが極めてわかりずらいです。

と言うことで、話をまとめます。

牛乳1リットルあたり
日本の酪農家に貢献できる金額は

牛乳なら250円

バターと脱脂粉乳なら90円

となります。

圧倒的に牛乳が酪農家の支援になることが
わかって頂けたかと思います。

と言うことで、
僕たちが直接的に酪農家を支援する方法は
とにかく牛乳を消費するってことです。

と言うことで!!

3:緊急企画!!

羽畑メンバーを発端に
牛乳の消費促進をしたいです!

とはいえ、牛乳が苦手な人もいるでしょうし
飲みたくないって言う人もいることでしょう。

でもグラタンは好きよね?

って事で

#牛乳で一品

のハッシュタグをつけて
牛乳を使った料理の作って
その写真をTwitterに乗っけて欲しいです!

公式羽畑Twitterで随時リツイートさせて頂きます。

牛乳は飲む派の人ももちろん大歓迎!

でも、僕的に思うんですが、
牛乳好きな人って本当に好きで
飲まないって人は全く飲まないじゃないですか。

なので、「牛乳飲みましょ!」で
飲む人の日本中のパイは取り切っちゃってる思うのです。

好きな人は既に飲んどるって話ですなw

だから、飲むのは気が進まないけど

クリームパスタは好き!

グラタンは好き!

シチュウは好き!

コーンスープは好き!

なんて人にアプローチして
全く牛乳を買わない人が月に1本でも
牛乳を買ってくれればいいと思うのです。

でですね。

僕は散々、

「纏まろう!纏まろう!」

って言っているのですが、
こんな企画って1人がちょっとずつやったって
なんの効力もないし、続かないんですよ!

羽畑サロンには今1300人がいます。

そのうちの100人がこの企画に賛同してくれて
100人でやってたら、絶対良いムーブメントが
作れると思うのです。

これって、纏まっていないと絶対にできない事です。

羽畑サロンに登録をしてくださった訳ですから
「消費者と農家が直接繋がる」ってところに
共感して頂いている同志な訳ですから
十分羽畑でも酪農家の力になれると思ってます。

と言うことで、力を貸して下さい!

牛乳使った料理の写真を載せて
『#牛乳で一品』を入れて下さい。
そして、みんなでRTして
拡散し合いましょう!

一般庶民で酪農家は救わさせてもらうんだ!!

では、長い文章読んで頂きお疲れ様でした。

ありがとうございました。

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